感度分析

 

たとえばあなたが知り合いの飲食店のオーナーから

「このところ客が減って困っている。なんとか立て直しをしたい。協力してくれないか。

ちゃんとお金は払うので、立て直しのプランを考えてほしい」

と言われたとしましょう。

 

張り切ったあなたは、

「まずはメニューを変えて野菜たっぷりのヘルシーメニューにし、食器やカトラリーも

パリのセーヌ川沿いのカフェにありそうな雰囲気のものにして、スタッフのユニフォームもデザインして、ついでに店の名前も詩的なものに変えて…、なんだかとても楽しみ!」

とモチベーション高くプランを考え始めました。

 

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でもちょっと待ってください。

あなたのクライアントは、店全体をごっそりプロデュースし直すような、そんなすごいプランを望んでいますか?

 

多くの場合、時間もコストもかかるような思い切った改革には、クライアントは躊躇するものです。

 

「コスト:10 → 効果:20」

の大きいプランよりも

「コスト:1 → 効果:2」

の小さいプランのほうをクライアントは望むでしょう。

 

どちらも効果はコストの2倍あるのですが。

 

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だとすれば、あなたがすべきことは

「ほんの少し変えるだけで、比較的大きな効果の出る要素はないか」

という視点で、クライアントの店をじっくり研究することです。

 

たとえばそれは、メニューを少し変えることかもしれませんし、食器を変えることかもしれません。

スタッフのユニフォームを変えて気分を一新することかもしれませんし、店名を変えてお客さんに覚えてもらいやすくする

ことかもしれません。

しかし、もしかするとそれは、もっと意外で単純なもの…たとえば今までドアを開け放しにしていたのをわざと閉じ、入りにくくする(またはその反対で今までドアを閉めていたのを開け放す)ことかもしれませんし、あるいは椅子の高さを高くする/低くするといったことかもしれません。

スタッフのまかないの食事を、少しだけ改善することかもしれませんし、開店時刻や閉店時刻を少しだけずらすことかもしれません。

 

いずれにせよ、

「ほんの少し変えるだけで、比較的大きな効果の出る要素」

を発見し、クライアントに指摘することができれば、あなたの評価はぐんと上がりますね。

そのあとは、店全体をプロデュースし直すような、そんな提案もしやすくなることでしょう。

 

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「ほんの少し変えるだけで、比較的大きな効果の出る要素」

 

それを探すことを、ビジネス用語で

「感度分析」

と言います。