現在価値

 

宝くじを買ったら100万円が当たったとしましょう。

「やったね!」

ただし、その100万円がもらえるのは今ではなく、1年後だとします。

 

当たりくじを持つあなたのところに、ある人が来てこう言いました。

「その100万円の当たりくじを、いま10万円で売ってくれませんか? そうすればあなたは1年も待たずに、すぐにお金を手が入ります」

さて、あなたはどうしますか?

おそらくあなたは売らないでしょう。

1年待てば100万円が手に入るのに、それをいま10万円と交換するのはばかばかしいからです。

 

取引を断ったあなたに対し、別の人がこう言いました。

「その100万円の当たりくじを、いま100万円で売ってくれませんか?」

さて、この場合あなたはどうしますか?

 

おそらくあなたは迷うことなく売るでしょう。

同じ100万円を受け取るなら、1年後より、いま受け取ったほうがトクだからですね。

 

 ▽ ▽ ▽

 

では

「その100万円の当たりくじを、いま90万円で売ってくれませんか? そうすればあなたは1年も待たずに、すぐにお金が手に入ります」

と言われたとしたらどうでしょうか。

 

「うーん」

おそらくあなたは悩むでしょう。

1年待てば100万円になるのに、それをいま90万円で手放すのはおかしいように見えます。

しかし、1年待つあいだに、当たりくじを盗まれたり紛失してしまったりするかもしれません。

だったら、いまのうちに90万円をもらっておくほうが危険が少ないようにも思えます。

いま90万円受け取ってそのお金で株を買ったら、その株が値上がりして100万円以上になるかも

しれませんしね。

 

 ▽ ▽ ▽

 

1年後に100万円がもらえる当たりくじを、いまならいくらで売るか?

いくらで売るのがちょうどよいでしょうか?

 

このちょうどよい金額のことを、

「1年後にもらえる100万円の現在価値」

と言います。

 

1年後に100万円がもらえる当たりくじを、いまならいくらで売るか?

この答(=現在価値)は、人によってさまざまです。

80万円でもいいという人もいれば、95万円でないと売らないという人もいます。

 

いずれにせよ、現在価値は将来もらえる金額より必ず小さくなります。

なぜなら、将来は不確実であり(待っているあいだに当たりくじを紛失してしまうかもしれない)、またチャンスでもある

(今のうちに現金をもらって株にでも投資すれば、もしかすると大きく値上がりするかもしれない)からです。

 

 ▽ ▽ ▽

 

その当たりくじで100万円がもらえるのが、1年後ではなく10年後だとします。

 

ある人がこう言いました。

「その100万円の当たりくじを、いま10万円で売ってくれませんか? そうすればあなたは10年も待たずにすぐにお金が手に入ります」

さて、あなたはどうしますか?

 

10年後にもらえる100万円。

いますぐもらえる10万円。

どっちを選ぶか?

 

100万円と10万円では大きく違いますが、10年後という長い時間のことを考えると、いますぐもらえる確実な10万円を選ぶ人も少なくないのではないでしょうか。

 

この10年ですごいインフレがきたら、その頃の100万円なんて価値がないかもしれないし。

当たりくじの置き場所を10年後には忘れてしまって、結局、換金できなくなるかもしれないし。

 

「じゃあ、いますぐ10万円もらったほうがいいかも…」

悩みますね。

 

このように、時間差が大きくなればなるほど、現在価値は小さくなります。

 

 ▽ ▽ ▽

 

この現在価値という概念から分かることは、

「お金と時間は、密接に関連している」

ということです。

 

同じ100万円でも、

「いつもらえるか」

によって価値が変わります。

 

早くもらえる100万円は、遅くもらえる100万円より価値が高いのです。

 

ビジネスをするうえで、この感覚は非常に大切です。

食育ビジネスでも同じです。