自治体から仕事のオファーが来る

 

仕事との出会いかたは大きく分けて2つあります。

 

1つは、自分で何か仕事を始めることです。

教室を開くとか、店を開くとか。

 

もう1つは、誰かから仕事を依頼されることです。

企業の商品開発を手伝うとか、イベントにゲストとして呼ばれて講演をするとか。

 

今回は、後者(誰かから仕事を依頼される)につながるヒントを紹介します。

 

テーマは

「自治体とのコミュニケーション」

です。

 

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2005年に食育基本法が制定されましたが、これにより、国だけでなく各自治体(都道府県や市町村)も独自の食育プランを作り、それを実行するための予算を計上するようになっています。

仮にこの法律がなかったとしても、多くの自治体にはもともと

  • 住民の食生活を改善し、健康増進を図らなければならない
  • 地元の農業の衰退を防がなければならない
  • 地元の食をブランド化するなどして、地域活性化を進めなければならない

などの課題があります。

したがって2重の意味で、自治体は食育推進活動を行なおうとするわけです。

ということは、自治体とのパイプを作っておくと、仕事につながりやすいですね。

 

具体的には、

  • 自治体の「食育の担当者」と知り合いになる。
  • 「何かあったら(その担当者から)自分に相談の声がかかる」という状態を作っておく。

この2つを実現すれば、仕事につながりやすい。

 

ただし、あなた以外の人がその担当者をがっちりつかんでいる場合の、対応策も考えておくとよいです。

 

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自治体の「食育の担当者」と知り合いになる。

 

たいていの自治体には、

  • 健康政策を担う部署(健康増進課など)
  • 農業の活性化を担う部署(農政課など)
  • 地域活性化を担う部署(地域ブランド推進課など)

が存在します。

この3つの部署のどれかがその自治体の食育全体を担当しています。

 

どの部署が実際に担当しているかは、自治体によって異なります。

複数の部署が同時に食育を担当しているケースは、あまりありません。

どこか1つの部署です。

 

このことを踏まえ、まず、どの部署が食育を担当しているかを、自治体のホームページを見て探り当てます。

多くの自治体のホームページに「サイト内検索」の欄がありますので、そこに「食育」と入れて検索してみてください。

すると、その自治体の食育活動に関するページがいくつか(自治体によってはたくさん)検索されて出てきます。

それらのページを開き、どの部署がそのページを作っているかを見るのです。

多くの場合、ページの下のほうを見ると担当部署が分かるようになっています。

 

次に、実際に県庁や市役所に出向き、食育の担当部署に顔を出しましょう。

職員のだれかをつかまえて

「県が行っている食育活動について詳しく教えてください」

「市が行っている食育活動について詳しく教えてください」

と聞いてみましょう。

「夜間の大学に通っていますが、地域の食育活動についてのレポートを出さなくてはなりません。ヒアリングさせていただけないでしょうか」

といった聞きかたでもよいでしょう。

(むしろこのほうが、どこかの議員の部下や圧力団体のメンバーではないかと警戒されずにすむので、安全かもしれません)

 

すると、その職員が担当者に声をかけてくれます。

その人が、

「あなたが仲良くするべき人(=自治体の食育担当者)」

です。

その人と名刺交換をし、自治体が行っている食育活動について熱心にヒアリングしましょう。

自治体の食育担当者は熱心な人が多いので、ヒアリングされて嫌がることはまずありません。

むしろ、熱心に聞いてくれるあなたに好感を持つはずです。

それに県民(市民)であるあなたは納税者ですから、自治体の活動について質問をする権利があります。

遠慮なくヒアリングしてください。

 

(参考)都道府県・政令指定都市の食育担当部署一覧

 

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「何かあったら(その担当者から)自分に相談の声がかかる」という状態を作っておく。

 

食育の担当者から熱心にヒアリングし、名刺交換した後は、

「わたしも自治体の食育活動をサポートしたいと思っています。なにかあれば声をかけてください」

と言い残して別れましょう。

 

その後は、自治体が開催する食育の講座やイベントになるべく参加するようにし、その食育担当者と顔を合わせる機会を増やします。

そのためには、自治体の食育サイトをマメにチェックする必要があります。

 

その担当者がなにか困っているようなことがあれば、実際にサポートしてあげましょう。

 

そうやってコミュニケーションを増やしていきます。

 

逆に、あなたが地元で教室やイベントなどの食育活動をする際には、その情報を自治体の食育担当者に送るようにします。

 

難易度の高い話にはなりますが、自治体が食育に関して補助金や助成金を出すようなことがあれば、積極的に応募しましょう。

その際、自治体が主催する補助金(助成金)の説明会に参加することをお忘れなく。

(自治体の食育担当者と顔を合わせ、名前を記憶してもらうことが目的です)

 

そのような活動を通じ、相手(食育の担当者)のなかであなたの存在感が高まっていきます。

いずれ、あなたに講師をお願いすることを検討するようになりますし、地元の食品会社や農業団体、ヘルスケア企業などを

紹介してくれるようにもなります。

そうなれば、仕事との出会いは時間の問題です。

 

ただし自治体の食育担当者があなたのクライアントになるわけですから、そのかた(およびその部署)の課題や仕事の悩みについて、理解する努力を怠らないようにしましょう。

当然ですが、自治体の行う食育施策については内容を細かいところまでしっかり暗記すべきです。

ここを手抜きすると、仕事は長続きしません。

 

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あなた以外の人がその担当者をがっちりつかんでいる場合の、対応策

 

厳密にいうと、あなたと同じようなポジションの人(同じ○○ソムリエ同士など)がすでに自治体の食育担当者の心をつかんでしまっている場合に、入る余地のなくなったあなたは困ることになります。

しかし、ポジションが違う人であれば、競争相手にはなりませんので、心配無用です。

ポジションが違う人とは協力しあってお互いを補完することができます。

 

残念ながら同じポジショニングのライバルがいた場合は、同じ土俵で競争するよりも、違う市場に向かうことをお勧めします。

「違う市場」は2種類あります。

 

A) 自治体を変える

  • ライバルが都道府県庁の食育担当者と仕事をしているのであれば、あなたは市役所の食育担当者に接近する。
  • ライバルが市役所の食育担当者と仕事をしているのであれば、あなたは都道府県庁の食育担当者に接近する。

 

B) ターゲットの部署を変える

  • ライバルが健康増進課と仕事をしているのであれば、あなたは農政課や地域ブランド推進課に接近する。
  • ライバルが農政課と仕事をしているのであれば、あなたは地域ブランド推進課や健康増進課に接近する。
  • ライバルが地域ブランド推進課と仕事をしているのであれば、あなたは健康増進課や農政課に接近する。

 

という方法です。

 

ただし、接近したい相手に対して、最初に行う質問は

「市が行っている食育活動について詳しく教えてください」

ではありません。

なぜなら食育の部署はライバルに押さえられているからです。

 

したがって質問をこのように変えます。

「市の農業活性化政策について詳しく教えてください」

「市の地域活性化政策について詳しく教えてください」

「市の健康増進政策について詳しく教えてください」