「講師料」と「テキスト制作料」

 

与えられた教材で講師をする場合、もらえるギャラは「講師料」になります。

 

では、自分でテキストを作り、そのテキストを使って講師をした場合。

講師料のほかに、

「テキスト制作料」

はもらえるのでしょうか?

 

それが今回のテーマです。

 

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A社の主催するセミナーで、あなたは講師をすることとなりました。

A社の担当者から

「テキストも作ってほしい」

と言われました。

そんなわけであなたは講師もするしテキストも作る。

この場合、講師料に加えて「テキスト制作料」はもらえるのでしょうか?

それとも、もらえずに泣き寝入りでしょうか?

 

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まず「テキスト制作」とは何のことかを整理しておきましょう。

ふつう「制作」というと、「印刷」や「製本」は含まれません。

「制作」とは、あなたがワードやパワーポイントやイラストレーターなどのソフトウェアでデータを作ることです。

「ああでもない、こうでもない」と苦しみながら、パソコンを使って一生懸命に作ったデータですので、これはあなたの知的財産になります。

このデータの著作権はあなたのものです。

 

たいていの場合、あなたはそうやって作ったデータ(ワードやパワーポイント)を講座前にA社にメールします。

そうすると、A社のほうであなたの作ったデータを「印刷」し、「製本」する。

その結果、講座当日、テキストがセミナー受講者に配られるわけです。

 

話をもどします。

あなたは講師料に加えて「テキスト制作料」をもらえるのか?

 

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答から言いますと、名目が「講師料」だろうと「テキスト制作料」だろうと、A社の関心は

「結局、支払う報酬は総額いくらになるか」

です。

たぶんあなたにとっても、

「結局、受け取る報酬は総額いくらになるか」

が気になるところだと思います。

 

なので、A社はおそらくこう言ってくるでしょう。

「講師料とテキスト制作料込みで、この金額でお願いできませんか」

 

またはこういう会話になります。

A社 「講師料ですが、この金額でお願いします」

あなた 「テキスト制作料はいただけるのでしょうか?」

A社 「いま申し上げた金額は、テキスト制作も含んだうえでの金額なのですが…」

 

というわけで、そこから先は、交渉になります。

「テキスト制作も含んだうえでの、講師料総額」をいくらにするか、を決める交渉です。

 

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通常はこのような交渉で総額が決まってしまうのですが、「テキスト制作料」がクローズアップされる場合があります。

(正確にいうと、クローズアップされるのはあなたの持つ著作権です)

たとえばこういう場合です。

 

あなたが作ったテキストによるA社のセミナーに人気が出てきて、同じ講座が何度も行われたり、全国あちこちで開催されたりするようになったとしましょう。

すると、あなたでない人が、「あなたが最初に作ったテキスト」を使って講師をする場合が発生します。

A社も、

「できればあなたに講師をしてもらいたい」

と思っているかもしれませんが、セミナー開催予定とあなたの予定がどうしても合わない場合、A社はほかの講師を

探すかもしれません。

A社は、その「ほかの講師」に「あなたが作ったテキスト」を渡し、これで講義をするように依頼するでしょう。

 

しかし、そんなことをされてはあなたが困りますね。

1度や2度の話であれば、今後のこともあるので目をつむってもよいかもしれません。

でも、それが何度も続くとなると…。

 

「あなたが最初に作ったテキスト」の著作権はあなたのものですから、誰かほかの講師があなたのテキストを使うのであれば、あなたはA社に「著作権の使用料」を請求したいと思うことでしょう。

A社がしっかりした会社の場合は、A社は事前にあなたにこの件を相談するはずです。

相談の結果、

  • A社はセミナー開催のたびに あなたに「著作権の使用料」を払う
  • A社はあなたから「著作権」を 一括で買い上げる
  • A社はあなた以外が講師をする場合、あなたの作ったテキストは使わない

どれかに決まります。

(2番目の結論になるのが多いのではないかと思います)

 

問題は、A社がしっかりしていない場合。

あなたがぼんやりしていると、「著作権の使用料」が払われないままあなたの知らないところで「あなたの作ったテキスト」が

勝手に使われることがあります。

A社に悪気がなくても、杜撰な会社であれば同じです。

なので、気をつけましょう。

 

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なお、A社があなたから「著作権」を一括で買い上げることになった場合は、今後あなたは他社の講座で同じテキストを

使うことができなくなります。

程度にもよりますが、少し変えただけのよく似たテキストも、使わないほうがよいです。

お忘れなく。


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