サラリーマンのための食育(3)

 

サラリーマンの食育を進めるには、サラリーマン本人ではなく会社を説得し、会社として食育企画を導入してもらうのが、結果的には近道です。

そのほうが動く金額も大きくなるので、ビジネスにもなりますね。

そのための説得キーワードは

「健康経営の1つとしての食育」

です。

 

 ▽ ▽ ▽

 

しかし、プレゼンテーションの後、会社の社長や会社の人事部長から、以下のような反論が出てくることが考えられます。

「健康経営と言ってもねえ。健康管理はあくまで個人の問題。社員それぞれが自分でするべきで、会社がそこまでやるのはおかしいんじゃないですか?」

 

今回は、この反論に対し、ロジカルにどう切り返すかを書きます。

 

 ▽ ▽ ▽

 

切り返しの要点は以下3つです。

 

 1) 健康経営にはメリットがある

 2) 健康経営はトレンドになる

 3) 健康経営は政策でもある

 

1) 健康経営にはメリットがある

 

「健康管理は個人の問題」

確かにそれはそうです。

健康が自己責任であるのはだれもが納得するでしょう。

そのことには反対しません。

でも、そこをあえて会社が関与することで、じつは会社にも以下のようなメリットが出ます。

  • 社員の健康意識が上がり、職場のムードが良くなる
  • 「社員の健康管理を会社がサポートしている」という情報が広がると、会社のイメージが向上し、社員の採用にも有利になる(いわゆるブラック企企業の反対の状態)
  • 社員の体調が良くなると、仕事の能率が上がる
  • 職場のムードが良くなったり、採用が有利になったり、仕事の能率が上がったりすることで、会社の経営にも好影響が及び、結果的に業績改善につながる(上場企業であれば、株価にも好影響が出る)

つまり、

「健康管理は個人の問題」

として放置しておくよりも、会社が健康問題に介入するほうが会社もトクをする、ということです。

 

2) 健康経営はトレンドになる

 

「健康管理は個人の問題」

などと言っているようでは、時代に取り残されますよ、というのが、ここでのポイントです。

「健康経営」はアメリカで1990年代に始まり、数年前から日本の実業界でも話題に上るようになりました。

日本での取り組みは、まだ一部の大企業が中心です。

しかし物事の多くは、

アメリカ発→日本の大企業→中小企業

という流れになるので、いずれかならず、大企業だけでなく中小企業も含めて経営者が健康経営を意識する時代が必ず来ます。

そんな時代が来てから慌てても遅い。

今のうちに手を打っておくのが、まともな経営者の務めです。

 

3) 健康経営は政策でもある

 

「本来、健康管理は個人の問題だ」

というのは、国(政府)も百も承知しています。

それでもあえて、国(政府)は、社員の健康に配慮する会社を増やしたいと考えています。

その証拠を2つ、紹介します。

 

(1) 経済産業省

健康経営に取り組む企業の株式を「健康経営銘柄」と名づけ、健康経営銘柄のほうが一般銘柄より株価が高いということを証明しようとしています。

 

(2) 日本政策投資銀行

社員の健康への配慮が優れている企業に対し、特別に低い金利(優遇金利)で融資をしています。

 

つまり、国も「健康経営」トレンドを後押ししているので、健康経営を導入する企業を優遇するような政策が行われる可能性が高く、健康経営に取り組んで損はない。

というわけです。

 

 ▽ ▽ ▽

 

こうした内容を堂々と話すことができれば、ビジネスセンスのある会社であれば

「健康経営の1つとしての食育」

の価値を、理解してくれるはずです。

ただし、借りてきたような言葉でたどたどしく話すと逆効果なので、できれば何度か練習し、流暢に話せるようにしておくのがよいでしょう。

 

今回は、

「健康経営と言ってもねえ。健康管理はあくまで個人の問題。社員それぞれが自分でするべきで、会社がそこまでやるのはおかしいんじゃないですか?」

と言われた場合の、切り返しのロジックをお知らせしました。

 

次回は、

「社員の健康づくりに取り組んだら本当に会社の業績はあがるのか? 証拠をみせてほしい」

と言われた場合の、適切な答え方について述べます。


食育ビジネスの基礎知識 > 大人の食育スキル > サラリーマンの食育(3)