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食育活動の目的

「食育活動に興味はあるけれど、何をしてよいのかわからない」

という「躊躇型」の人、多いのではないでしょうか。

 

食育活動は「食」というきわめて日常的なことを扱うもの。

だから

「自分にもできそう」

「自分にもできることがある」

とイメージしやすいはずです。

 

なのに、いざ活動を始めようとすると

「何をしてよいのかわからない」

という状態におちいります。

足踏みしてしまうのです。

 

「何をしてよいのかわからない」

の原因はどこにあるのでしょうか。

それは

食育活動の目的を意識していない

というところにあります。

 

ですので、ここできちんと食育活動の目的を理解しておきましょう。

 

 ▽

 

食育活動の目的は、

「人々の食に対する姿勢を変えること」

です。

そうなるように企画された活動が、食育活動というわけです。

 

たとえば、あちこちで開催されている食育の講座は、

「講座を通じて食の知識を伝えることにより、受講者の食に対する姿勢を変えること」

を目的としています。

これまで漠然と食品を買っていた人が、食育講座を受講したことにより、食品ラベルをよく読んで吟味するようになったとすれば、食に対する姿勢が変わったことになります(※)。

 

食に対する姿勢が具体的にどう変わればよいのでしょうか。

ポイントは3つあります。

 

  1. (人々の)食への興味と理解が深まる
  2. (人々が)自分で食を選択できるようになる
  3. (人々が)食への感謝の心を抱くようになる

 

(人々の)食への興味と理解が深まる

  • 食材がどのように得られているのかという、農業や漁業や酪農・畜産などの話。
  • 食材がどのように運ばれているのかという、流通の話。
  • 食材がどのように加工されているのかという、食品加工や料理の話。
  • 昔はどのように食べていたのか、それがどう変わってきているのかという食の歴史や食文化の話。

などなど、食にまつわる話は、聞けば聞くほど面白いものです。

面白いだけでなく、そこには環境問題や資源の問題など、現代社会のさまざまな問題を読み取ることができます。

そうした話をあなたが人々に伝えることで、人々があなたと同じように食に興味をもち、もっと知りたいと思ってくれるようになれば、それはすばらしいことです。

 

(人々が)自分で食を選択できるようになる

これまでなにげなく食べていた人が、

  • スーパーやコンビニなどで食品を買うときに、どんな原料で作られているかを注意するようになる
  • レストランで食事をするときに、できるだけヘルシーな店、ヘルシーなメニューを選ぶようになる
  • 自宅で料理をするときに、食材の栄養価を落とさないような調理を意識するようになる

このように変化すれば、食はその人の健康に大きく寄与することになります。

 

(人々が)食への感謝の心を抱くようになる

「感謝の心」というと情緒的に聞こえるかもしれませんが、そうではありません。

これは要するに

  • 食べものを与えてくれる「自然のめぐみ」への感謝
  • 食に関わる仕事をしている人への感謝

にほかなりません。

こうした感謝の心を広く育ててゆくことで、

  • 食文化を尊重し、次世代につなげる
  • 食糧問題にみんなで取り組む
  • 環境問題にみんなで取り組む

というムーブメントにつなげることができるのです。

その根本にあるのが「食への感謝の心」なのです。

 

<まとめ>

「食育活動に興味はあるけれど、何をしてよいのかわからない」という人は、食育活動の目的を理解することから始めましょう。

食育活動の目的は、「人々の食に対する姿勢を変えること」です。

「姿勢の変化」の中身は

  • (人々の)食への興味と理解が深まる
  • (人々が)自分で食を選択できるようになる
  • (人々が)食への感謝の心を抱くようになる

 この3つ。

この目的に沿って食育活動を考えれば、何をしてよいのかが必ず見えてくるはずです。


(※)ヘルスケア業界では、これを「行動変容」と呼んでいます。