食育の人がマーケティングを学ぶとよい理由

 スーパーマーケットやデパチカに並ぶ食品、飲食店で提供される食事など、わたしたちのまわりにあるモノやサービスの多くは、「売りたい企業」の意図で企画され、世に出されています。

「財布の紐の固い生活者」に何とかして買ってもらうために、企業はマーケティングを使います。

つまり、マーケティングは、売りたい側=企業のためにあるように見えます。

 

でも、そのマーケティングを食育の人が学んだらどうなるでしょうか?

 

 

<目次>

  1. マーケティングを学ぶ
  2. マーケティングを活かす
    1. 企業が変わる
    2. 自分が変わる
  3. まとめ

 


1.マーケティングを学ぶ

食育の人の多くは生活者です。

その生活者がマーケティングの視点で企業を見るようになったらどうなるでしょうか?

 

受け身だった生活者が、マーケティングを理解すると、モノやサービスの背景、企画の意図が見えてきます。

商品を買う時は、企業側の思惑に操られることなく、本当に信頼できる企業から、価値があるモノを選ぶようになるはずです。

 

言い換えれば、

「マーケティングはQOL(Quality of Life 生活の質)を上げるツール」

になります。


2.マーケティングを活かす

2-1.企業が変わる

では、生活者がマーケティングを身につけて仕事をするとどうなるでしょうか。

 

もともと持っている生活者の視点で

  • 新しい商品開発に携わる
  • 食品会社などのコンサルティングをする
  • コラムを執筆する
  • 企業のセミナーで講師をする

など、生活者自身が企業に大きな影響を与えられるようになることでしょう。

 

そして企業は「生活者視点の大切さ」に気づき、生活者のアドバイスに耳を傾けます。

価値のない商品を、価値があるかのように見せて売ることをしなくなります。

真剣に生活者のことを考えて、モノやサービスを世に出すようになることでしょう。

 

そんな「生活者のアドバイスがひろがる豊かな社会」が早くできあがるとよいですね。

 

マーケティングは、

「生活者と企業との相互理解を生み出すツール」

になるのです。

 

2-2.自分が変わる

食育の知識を身につけた人の多くには、

「活躍するためにもっと多くの食や健康や農業の知識を学ばなければいけない」

と思い込む傾向があります。

むろん知識を増やすことは悪いことではありません。

しかし、少し努力の方向を修正(下図)してマーケティングを学んでみてはどうでしょうか。

なぜなら、マーケティングを学ぶことは「やりたいことを上手に実行する方法を学ぶ」ことなのですから。

 


3.まとめ

食育活動をしている人の多くは

「フリーランサー」

と呼ばれる分類に属しています。

サラリーマンと違い、すべて自分でやらなくてはならず、収入も安定していません。

もっとよい活動をするために、もっと多くの食・健康・農業の知識を学ばなければ…と焦る人も多いようです。

 

もちろん、そうした知識を増やすことは良いことですが、ここで少し方向を変え、マーケティングを学んでみてはどうでしょうか。

 

生活者の視点で活動する人々にとって、マーケティングは

  • やりたいことを上手に実行できる方法
  • 食・健康・農業の知識をうまく活動につなげる方法

に該当します。

 

「食・健康・農業の知識」に「マーケティング」が加わることにより、QOA(Quality of Activity = 活動の質)が上がるのです。